タクシードライバーが60才から始める英会話
三年前、私が転職しタクシーを運転した初日、三組目のお客は日系三世のハワイ人夫婦。見た目は明らかに日本人(笑)、だけど話す言葉は英語だけ。
(I…私 G…男性の客 P…警察官)
I 「どちらまで」
G “Biz tower”
I 「ピザタワー??」 “Address Please ?”
G “A・ ka ・sa・ ka …”
I 「赤坂??…Can you speak Japanese?」
G “We are Sanseis living in Hawaii.”
私たちは、ハワイに住む日系三世です。
G “ I came to Japan in couples for the first time.”
夫婦で初めて日本に来ました。
G “ I cannot speak Japanese .”
日本語は話せません。
G “I do not know the address.”
住所は分からない。
G “But it is neighborhood (ニブホゥド)of Akasaka Station.”
でも赤坂駅の近くです。
はっきり言ってパニック北海道からでてきて、英語はだめ。
外国人と話したことはほぼ初体験。目的地の場所はわからない?
そもそも顔が日本人で、日本語が話せないことがあるのか。
本当は、遊ばれっているのではないか?などなど考え。(笑)
深呼吸…考えて、考えて…ゆっくり、ゆっくり、しどろもどろながら話し出す。
I “I talk slowly. I can speak English a little.(リィル)”
ゆっくり話します。私は少し英語が話せます。
I “I do not know a place of Biz tower”
Biz towerの場所がわかりません。
I “I go to Akasaka.”
赤坂に向かいます。
I “There is a police box on the way.”
途中に交番があります。
I “I will go and ask a police.”
警察官に確認してきます。
I “And I go to Biz tower. Ok?”
そしてBiz towerに向かいます。オッケィ?
G 「Ok!」と言いつつ不安そうな夫婦の顔。
ここで実車のボタンを押し、靖国通りを新宿五丁目の交番に
向かって走り出す。
交番について場所を聞き、警察官に一つ質問。
I 「ピザタワーって食べるピザのビルですか?」
P 「そんなわけないだろう!」(笑)
I 「そうですよねぇ」と言って卑屈に笑う。変な名前、よくわからないなぁ?
無事、TBSピザタワーに到着。トランクの荷物をおろし、
I “Have a nice day. And good luck”…このフレーズだけはわかる。(笑)
ごきげんよう。そして、幸運を。
言い終わると、強く、強く、男性が握手。
「ハブハ ナイスディ」の言葉に喜んだのか…
着くかどうかよほど不安だったのか。(笑)
よい勉強になり、このことがきっかけで自分の英語の勉強が始まりました。
ところで、Bizとは、ビジネスのこと。